2017年10月31日

「中心のある家」

数年ぶりで師匠である阿部勤さんの「中心のある家」に訪れる機会を得ました.
大学を出て実務を何も知らなかった私は建築の仕事をアルテックで一から教わりました.
今でもそれが私のべースになっています.

「中心のある家」は部屋がありません.
辞書で引くと
部屋--家の中をいくつかに仕切ったそれぞれの空間
とあります.この家はまさにその仕切りがありません.しかしたくさんの居場所が作られ、それぞれの場所は分かれているのにつながっています.
またその場所は人の体にぴったりと合って居心地の良いスペースとなっています.
作家の高村薫が新聞のコラムで
「筋書きを知らずに、ぱっと開いた1ページを読んだ時空気感があるか.小説の成否はそれで決まります.」
と書いていました.この空気感のようなものが建築にもあり、この住宅はそれが半端ない.

何度訪れてもいつも感動する住宅です.

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posted by 小西 けい at 23:57| Comment(0) | 思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月11日

長崎

長崎のくんち祭りが今年も盛大におこなわれました.
長崎には今まで縁なかったのですが、昨年くんち祭りに今年は精霊流しに行くことが出来ました.
キリシタン迫害と原爆の2つの大惨事の舞台となった地です.
その経験から平和を求める思想は長崎の街に染み込んでいて、リアス式の地形も相まって地方都市にありがちな漠とした雰囲気はなく、街を誇りに思い外から来る人を歓迎する雰囲気があります.
現代では地域の祭りは縮小傾向にありますが、くんち祭りにしても精霊流しにしても住民と行政が一体となり盛大な行事になっていて楽しんできました.

写真は長崎の日本二十六聖人記念館の外壁
隣接する聖フィリッボ教会の鐘楼と同様に陶器片を利用したモザイク画です.
(設計:今井兼次)

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posted by 小西 けい at 09:54| Comment(0) | 思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月24日

家づくり-材料1

25年間も仕事をしているとおのずと以前設計したもののメンテナンスが増えてきます.今も14年前設計した二世帯住宅のリフォームを計画中です.

修理やリフォームも長く住まうための一つの方法です.そのためには新築時の材料選びも重要です.
今回の改修で一番の課題だったのが2階の床の補修.
長い間によく居るところ、よく使う場所の塗装が剥がれ痛んでいました.
1階は間仕切りも移動したため床も床暖房もやり直しですが、2階のリビングは造り付けの家具の変更ぐらいなので床暖房はそのまま使いたい、しかし床を綺麗にするため張り替えれば床暖房もやり直す必要があります.
床暖房まで新たにするのはコスト的にも避けたいと、思いました.
今回は床材に無垢のフローリングを使っていたため表面を削って傷んだところを直すことにしました.
一般的によく使われる合板のフローリングは表面材が薄く削って補修することは出来ません.

建物の材料選びは時間とともに味が出て来るもの、補修がしやすいものを選ぶことをお勧めします.
コストは少しかさみますが、新築時に良い材料を選ぶのも結果長く住まう方法でもあります.

写真は25年前、独立する前に担当した住宅の浴室です.
先日リフォームしてテラスを浴室からつながるように拡張しました.

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posted by 小西 けい at 06:56| Comment(0) | 家づくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月27日

家づくり-収納2

昔は大型収納と言えば納戸、現代では敷地の広さ、容積の制限などから地下収納や小屋裏収納(ロフト)や床下収納に変わって来ています.
普通の部屋と同じ環境にある納戸とは違いそれらは全く異なる環境です。
地下収納や床下収納は低温で高湿、ロフトは高温で低湿で屋根の断熱にもよりますが、夏場はかなりの温度となります.
収納するものもそれらを考慮して配置しないといけません.
カビを嫌う衣類や靴、バッグなどは湿度の低いところを選びましょう.
また取り出しのし易さも考慮しなければなりません.
ある程度の広さがある収納部屋はタンスや棚などを設置しないと奥に入れたものが取り出せなくなってしまいます。取り出しのし易さも考慮しなければ、結局開かずの間となってしまいます.
間取りは棚などが設置しやすいように正方形より細長い方が有効的です.
バランスよく活用しずらい部分は下階の天井を高くするなどして立体的に考えると豊かな住まいになります.

時計の後ろがロフトになっています.
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posted by 小西 けい at 10:22| Comment(0) | 家づくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月23日

軽井沢千住博美術館

軽井沢の千住博美術館に行ってきました.
地形の勾配がそのまま美術館の床になっています.曲線でくりぬかれた中庭の樹々と半透明のスクリーン越しの外の樹々が重なり森の中を歩いているような感覚で絵を見ながら散策しているようです.天井と言うか屋根もその散策路を圧迫することなくふわっと覆われていてとても素敵な空間でした.
さすが!という感じです.同じく西沢立衛氏設計の豊島美術館も是非行ってみたいです.

内部は写真が取れないので外からの写真です.
植栽の種類も豊かで珍しいものがたくさん植えられていて楽しめます.
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posted by 小西 けい at 06:20| Comment(0) | できごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする